世間の栄華や名誉や地位は、夢のようである。
人の恩愛も、暫しのものに過ぎない。
栄華や名誉や地位、恩愛には必ず別れがある。
たとえば夜、多くの鳥が木に留まり、朝には四散するがごとく。
一隻の船が岸に着き、多くの乗客はそこから去りゆくようにだ。
浮き雲が見る間に消えるように。
音楽堂に集った聴衆が、そのコンサートが終わったときに皆が去っていくように。
満開の草花には、蜂が集まり花がしぼむと蜂は遠ざかる
池には鳥が集まり、騒がしいが、池が涸れると鳥は見向きもしない。
雲が集まると雷がおこり雨が降るが、雲が去ると雨は降らない。
満開の花を人は愛でるが、それが散るともう見向きもしない。
だが、この事は繰り返し、いつまでもないこともなければ、いつまでもあるということもない。すべては、流転の中にある。それを覚らないから、人は迷うのである。
『賓頭盧説法経』より創作
【頑張れ東北】
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