by hidemaro2005
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皆様お久しぶりでございました。あたしがせっせと書き綴って参りました「原発ネタ」「イスラムネタ」が、こないだのドローン以来、監視の対象にもなりそうな危険もございますゆえ、しばらく封印することにしたんでございます。
そうなると、どんなことを書こうかとふと迷ったんでございますな。実を言うとあたしも文化人の端くれでございますから、教養を深めるような内容じゃないと。って勝手に思いますと、そうだ、「文学」で行こう*`・∀・´)ノと・・・しかも誰も気づかない古典の蘊蓄で攻めていこうかなと考えたわけでございます。 まずその第1回シリーズは「万葉集」から行こうかと思います。(  ̄3 ̄)b 「万葉集」 誰もが一度は学校でこの名を教わるはずでございますな。教科書的に解説しますと、7世紀後半から8世紀後半ころにかけて編まれた日本に現存する最古の和歌集で、天皇、貴族から下級官人、防人などさまざまな身分の人が詠んだ歌を4500首以上も集めたもので、大伴家持がこれを編纂したと言われております。 では、この中に詠まれた歌はといえば、意外と知らない人がほとんどじゃないのでしょうかね。せいぜい、百人一首の元歌になった「田子の浦~富士の高嶺に~」あたりとか、額田王の「野守は見るや、きみが袖振る」くらいなもんじゃないでしょうか。(  ̄3 ̄)b この万葉集というのは、実はすごい物でございましてな、まずは、「和歌」という共通カテゴリーの下に、天皇から下々の者に至るまで、すべからく差別無く掲載しておるわけでございます。しかも、そのジャンルがすごいなんてもんではない。あたしは、一瞬、こいつは古代版twitterとかFacebookみたいな「SNS」じゃないかと思うくらいのおもしろさなんです。さらに言うならば、万葉集に収録された歌の約7割が「ラブソング」なんでございます。 その相手やシュチエーションはさまざまではございますが、いつの時代も人びとの関心事は「色恋」なんだなぁって、ホントに思っちゃうわけですな。そうでございますね。万葉集って、ざっくりと言ってみれば「恋愛つぶやきまとめ」みたいなもんじゃないかと言う印象を、あたしは今回のレポートで感じました。 さて、一口に万葉集と申しましても、その全容は実に壮大なものなんでございます。なんせ4500もの作品って言うか、「つぶやき」を収録してるんでございますから、全体像で言えばなんと20巻もある超大作なんでございますよ。で、全巻完成までは、さまざまな人によってまとめられていったようでございまして、それこそ200年あまりの時間をかけてさまざまな人が何巻かずつ編纂して、最終的に大伴家持によって8世紀末頃、トータル20巻にまとめられたって言うのが実のところだろうって言う事なんでございます。 ですから、古点本、次点本、新点本というような、成立年代ごとに細かな分類がなされております。ですが、ぶっちゃけこんなのはどうでもいいんでございます。また、その形式も今言われているような「短歌」と言う形式にはこだわらず、実にバラエティに富んでおります。まさにやりたい放題の世界なのかも知れません。 まぁ、難しい話はさておいて、7割が恋の歌というわけですから、その内容を紐解いてみたり、中にはめっちゃくちゃ下品な戯れ歌なんてのも収録されてるんでございます。こいつらを見つけてみるのも面白いかも知れません。「古文」ッて、いかめしいイメージがございますけれど、その実、なまら素朴でストレートな内容が多いんでございます。その片鱗をいくつか紹介していきましょう。 で、今回見つけたのはこの歌でございます。これは、第14巻、3427番目の歌です。 筑紫なる にほふ児ゆゑに みちのくの 可刀利娘子の 結ひし紐解く (つくしなる におうこゆえに みちのくの かとりおとめの ゆいしひもとく) さて、この歌はどんな意味なんでしょう? これは、「防人歌(さきもりのうた)」に収録されておる歌なんですが、実を言うとこれなんかもろtwitterのつぶやきに近いんですな(´ー`) 特に14巻なんかは、東歌とか庶民が詠んだ作品が多いわけです。作者不詳が多いわけですから、言ってみれば「民謡」とか「戯れ謡」に近いものなのかも知れません。酔った席でちゃかぽこ詠った歌も納められてるんじゃないかって感じもします。それだけおおらかなんですな。 さてこの歌を解説してみましょう。 まずは、「筑紫なる」は今の福岡県、防人というのは国境警備隊です。当時の異国は朝鮮や中国です。九州が国防最前線だったという事ですな。これだけで言うと、東国にいる人びとが兵士として国境の筑紫の国に招集されたわけだこれが「防人」と呼ばれた方々・・東北の出身者が多かったと聞きます。ここまで言うと、前線に送られて大変だね・・。という話になるんですが。「におう児ゆえに」ときます。( ゚∀゚) 「におう」とは、現代語訳だと「色っぽい、華やか」と言うようなニュアンスがございます。しかも「児」は若い女の子を指します。言ってみれば「ギャル」とか「オネーチャン」という意味合い・・・。前線の筑紫の国って意外と賑やかで開けていたと考えられるんです。もちろん外国からの窓口ですから、自分の故郷の東国から比べたら、女性たちも垢抜けて、華やかに見えていたんじゃないですかね。┐(  ̄ー ̄)┌ さて、だから何?の世界になりますが、そこで「みちのくの、かとりおとめ」という言葉にかかります。みちのくは現在で言えば東北地方のことを指します。この防人は東北の草深い故郷に、「おとめ」を置いてきています。妻ではなく「娘子(おとめ)」まだ結婚はしてない彼女のことです。「かとり」は地名だとも仕事の名だともいわれますが、要するに紐を結び合った仲の彼女がこの男にはおるわけでございます。q(`Д´●) 万葉集によく出てくる「紐」とは下履きの紐のことを指します。ちぎりを交わした男女は互いの下着の紐を結び合うというのが、この時代の「エッチ」という表現なのでございます。ですから、紐を解くというのは、「下着を脱ぐよ」というわけでございます。(;^ω^A では、ここまで解説すると、この歌は、こういう意味になります。 「筑紫の国のおねーちゃんはあまりにも色っぽいので、ふるさとに彼女はいるんだけど、ズボン下げちゃう」 みたいな、ぶっちゃけ浮気男の歌にになってしまいますが、深読みすれば、「恋人よ~きみを忘れて~変わってく僕を~許して」みたいな、「木綿のハンカチーフ」みたいな物語がこの歌からは読み取れるような気もいたしますなぁ。(´・ω・`) ↓ お気に入りいただけたら、どれかにクリックをお願いします (〃ゝω・人) にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村 密林shop DVD 本 スパム防止のため、コメントを承認制にしました。お手数掛けますが、なにとぞご了承ください
by hidemaro2005
| 2015-04-27 21:17
| 文学
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