by hidemaro2005
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函館の「浜辺」と言えば「大森浜」が思い浮かぶが、そもそも大森浜の「大森」とは砂山の「大盛」の意味である。昭和の中頃あたりまで、大森浜は「砂山」があった。現在の地名では「高盛町」にその名残が見て取れる。
実は、この浜から下海岸にかけては、「宇賀之浦」という名前が実は古い。「永田地名解」でも知られる、アイヌ語地名の研究者である永田方正氏によれば、宇賀浦の原名は、ウカウ=シラリといい、現在の志海苔から大森浜一帯を指していたとある。これがなまって、ウカウはウガ=宇賀、シラリはシノリ=志苔に変わったというのである。 中世にその発祥を見る「庭訓往来」は、今で言えば教科書である。つまり、社会での常識を書状の形でまとめた書物である。そもそも、この語源は「庭訓」は儒学において、「勉強しなさい」という戒めの言葉であり、「往来」とはいわば書状とか、伝えるものという意味がある。室町時代にその成立を見、大体14世紀から15世紀にかけて著されたものであるといわれ、江戸時代には寺子屋の教科書として広く使われていた。 さて、この庭訓往来には、各地の名産物が紹介されている。その中に「宇賀昆布」の記載があるのだ。庭訓往来自体には「宇賀昆布」の解説はないものの、はるか中世から「宇賀昆布」は、商人たちには海上輸送によって、陸揚げされる商品の認識がなされていたのである。 北海道の住民にとってはそれほど意識されていないのではあるが、実は「昆布」という水産品は、ほとんどが北海道でしか産出されないのである。日本全国の昆布生産の割合の90%が北海道であり、残りの10%が東北3県である。したがって、昆布とはまさに「蝦夷地の名産品」であったのだ。しかも、「真昆布」とよばれる「王道の昆布」は、渡島半島南部でしか産出されないのである。利尻昆布、日高昆布、羅臼昆布というように、地名で総称される昆布はあるが、「真昆布」というブランドは、まさに下海岸から茅部にかけての海岸でしかとれない昆布なのである。中世からの「宇賀昆布」はまさにこの「真昆布」の事を指すのである。だから、中世に、和人が進んでこの辺地の蝦夷地をめざした理由は、この「宇賀昆布」を求めてのことであったのは想像に難くない。 さて、その「格」の違う真昆布は、また厳密に区分され、品質も大きく違うのである。まず、真昆布には大きく分け3つの種類がある。産地の違いだけでなく、特長も違う。そのひとつは「白口浜真昆布」産地は鹿部から尾札部、椴法華にかけてで、切り口が白いことからこの名がついた。献上昆布としても知られ、ものによっては数万円の最上級品質の昆布である。恵山岬から戸井にかけての地域でとれる「黒口浜真昆布」これも上等。汐首岬から根崎にかけての「下海岸」でとれる昆布は「本場折浜真昆布」といい、上等である。「真昆布」というブランドは、この3つに限られているというわけであり、「宇賀昆布」の伝統はこういう形で残っているのである。 頑張れ東北 お気に入りいただけたらお願いします↓ にほんブログ村 にほんブログ村
by hidemaro2005
| 2011-04-03 18:46
| 函館・道南
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